フィンランド旅 5つ星ホテルで見つけた!驚きの空間美学
ヘルシンキの歴史的建造物を改装した5つ星ホテル。クラシカルな外観が物語るのは、長い歴史の重み。
エントランスに足を踏み入れる前、私は想像していました。きっと中も重厚感のあるクラシカルな内装で、ゴージャスな装飾が施されているのだろうと。
しかし、ドアを開けた瞬間、その予想は良い意味で裏切られました。

歴史的建築と現代的デザインの融合美
クラシカルな外観と対照的に、内部はモダンで高級感に満ちていました。
そこに違和感がなく、完璧に調和した空間。

人の目線が自然と光のある方へ引き寄せられます。
まさに計算されたデザインの妙。この第一印象がホテル全体の洗練された雰囲気を象徴していました。


プロが読み解く、調和の秘密
軽やかなアイテムで演出される高級感
全体の高級感を構成する一つ一つのアイテム‘椅子,‘花瓶,‘照明,‘暖炉,それらは驚くほどシンプルな形でした。
通常、クラシカルな建築の内装は、装飾的で重厚なアイテムを合わせることが多いもの。しかしこのホテルは違いました。黒のすっきりとした椅子、シンプルなフォルムの暖炉、ミニマルな照明。
高級感=重厚感という概念を覆す、軽やかなアイテムの選択。ただし素材は確かなもの。一貫したコンセプトと精度の高さに思わず息を吞みました。


点在するレストスペースの魅力的な演出
シンプルなインテリアは時として単調になってしまいます。しかし、点在するレストスペースがそれぞれ個性的なアートピースのようにデザインされています。それでもホテル全体がバラバラな印象にならないのは、ファブリックを魅力的で美しい生地選択するというコンセプトで統一されているからです。




これらのファブリックによって、空間に高級感を与え、コンクリートや鉄のパネルの存在感引き立たせています。
プロが学んだ、空間デザインの本質
一般の方は「なんとなく洗練されている」と漠然と感じる空間。しかし私たちインテリアのプロは、その理由を言語化し紐解くことができます。
このホテルから学んだのは、矛盾を調和させる力でした。
・クラシカルな外観とモダンな内装
・高級感とシンプルなアイテム
・機能的な空間分野と美的な演出
これら一見矛盾する要素を、高い精度のコンセプトで統合する。まさにインテリアコーディネート!!
全体の美しさは、偶然ではなく細部に至るまで魂を込めた設計の積み重ねでした。「質感」「光」「配置」
そのすべてが調和し、空間そのものが語り掛けてくる。
異なる素材が響き合い、そこに立つだけで【整う】感覚を覚える。
それはもはやインテリアではなく世界観という名の体験。
「精度」「統合」「演出」
この三拍子が奏でる調和こそがフィンランド5つ星ホテルの美学でした。
フィンランドで触れた美しい空間とものづくりの思想、そこで得た感性をあなたの空間に提案します
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